エビングハウスの忘却曲線とは?
人がどのように物事を忘れるかについて、たくさんの研究がされています。その中でも有名なのが「エビングハウスの忘却曲線」です。
19世紀の終わりに、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウス(1850ー1909)が提唱したものです。
忘却曲線が示すのは、「人間の記憶は、指数関数的に減少する」ということです。
エビングハウスは、時間の経過によってどのように記憶が消えていくのかについて実験を行いました。
意味のない言葉(LER、PEC)などを記憶した後、覚えているものの数を数えるという実験です。
この実験には数年間を費やしたと言います。この実験によれば、私たちは通常、
・20分後にはおよそ42%を忘れる。
・1時間後に56%を忘れる。
・1日後には74%を忘れる。
・1週間後には77%を忘れる
・1ヶ月後には79%を忘れる
ことが分かっています。20分後には半分近くを忘れてるというのは、非常に残念な結果ですがエビングハウスは
「学習し覚えたことを忘れる前に繰り返し反復することで、忘れる確率は大幅に低くなると言っています。
ですから何かを覚えようと思った時には学習直後の 20分以内の復習が欠かせません。
また、翌日一週間後一か月後に復習を行うことで、長期記憶に移行させることができます。
この復讐を何度行えば良いかは、個人によって異なりますが、タイミングとしてはこの忘却率を参考にすると良いでしょう。
一つ覚えておきたいのは、この実験では「 意味のない言葉」を記憶したということです。
皆さんが覚えようとするものは、受験や資格試験、仕事に必要な内容など意味を持った言葉のはずです。
皆さんにとってその言葉の意味が強ければ、この忘却曲線も緩やかになっていくでしょう。
記憶の力は誰でも持っています。一番大切なのは「自分には記憶の力がある」と思い込むことです。
私たちは脳細胞の本の3パーセントしか使用していないのですから、脳はまだまだ多くの可能性を秘めています。それはあなたの脳も同じです。
私たちが持っている数十倍、数百倍の力を脳は持っています。しかしその力を発揮できるかどうかは、あなた次第です。
自分自身の脳の力を信じられるかどうかにかかっているのです。
1 M ジャンプできるのみを、30 CM の箱に入れると、箱から出しても30 CM しか飛べなくなるといいます。
ノミは自分の能力にかかわらず、限界を自ら設定し、高くジャンプできる能力を使うことがなくなります。
あなたは自分を、こののみのような状態においてはいないでしょうか。私は、膿家記憶について学べば学ぶほど
「人の本来の能力には大きな違いがない」ということを身にしみて感じるようになりました。
あなたがこれから高くジャンプできるかどうかは、自らの能力をどれだけ信じられるかにかかっているのです。