形に対するトレーニングでこんなに変わる
私たちの目が「あかみどりあお」の信号しか捉えられないように、 形に対してもいくつかの基本的な信号しか受け取れないと考えられています。
横の線、縦の線、奥行、直線、カーブ、太さなど、基本的な形の情報に反応する場所が脳にあり、
人はこのような基本的な形の情報の組み合わせを使って、世の中のあらゆる形を脳で再合成していると言われています。
これから科学がもっと発達していけば、どの形の情報が、脳のどの分野で認識されているかが細く分かってくるはずです。
形のトレーニングは、このような考えをもとに導き出されたものです。
数ある形の中で究極な形は点、線、まる、三角、四角です。これらはそれ以上には分解できない形です。
これらの形のパターンを脳にインストールすることで、イメージロックのアップにつなげていけます。
基本的な形をはっきりイメージすることができれば、それを使って再合成するイメージもはっきりとした輪郭を持つようになるでしょう。
例えば、あなたの目の前に本が一冊あるとします。この本の形も、縦線、横線、四角など、一度形として分解されて、
脳に取り込まれ、その後脳は形を再合成して、あなたの脳に本のイメージを結ぶ理由です。
画家は形に対して非常に敏感ですが、中でも19世紀末に活躍した後期印象派のポールセザンヌは、形をとても大切にしていました。セザンヌはこう言っています。
「自然を円筒形と 球形と 円錐形によって扱いなさい。自然は平面よりも深さにおいて存在します」
セザンヌは自然界にあるものを全て一方的に置き換えていく書き方をしました。それに影響を受けたのがパブロピカソです。
ピカソはジョルジュブラックとともに「キュビスム(立体派 )」を確立することになります。
キュビスムとは目の前のモチーフを一旦分解してから、それを再合成させて描く方法です。
特に強調されたのが形で、目に見えるものをそのまま描くのではなく頭で描くことを始めたのがキュビスムの画家と言えるでしょう。
一旦極限まで単純化をしてから再合成する。これらの作業は実際に私たちが何かを見るために日々を行っていることなのです。
形のトレーニングはこの際の合成能力をアップすることに役立ちます。
私たちは学校教育で文章力を磨いてきたようにはイメージ力アップのトレーニングを行ってきませんでした。
そのため多くの人がイメージ力を錆びつかせたままでいるのです。しかしこれはトレーニングで変えることができます。
そのトレーニングが
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です。