なぜ電話番号が覚えられなくなったのか?
「最近電話番号が覚えられなくなった」という人が多いのですが、 それは歳のせいではありません。イメージを使用しなくなったからです。
黒電話でもプッシュホンでも、私たちは電話番号を、実は数字そのものというより数字の場所や数字の形で覚えていたのです。
現在40代以上の方であれば黒電話を、 二十代三十代であればプッシュホンを使っていたはずです。
黒電話には電話番号を覚えさせるための刺激がたくさんありました。
まず電話をかけるためには、電話番号を見て復唱したでしょう。人差し指でダイヤルを回すことで触覚も使います。
またダイヤルが戻る音も耳に残っている人も多いはずです。私たちは黒電話では視覚、聴覚、触覚を使って電話番号を覚えていたのです。
プッシュホンでも、番号その者というより、1が書かれているボタンの位置で覚えてる人も多かったのではないでしょうか。
指が自然に動くという感じです。ポケベル世代の人がプッシュホンを使って文章をすごい速さで打ち込んでいたのは、指先がプッシュホンの場所を覚えていたからです。
スマホになってしまうと、相手名前をタップするだけで、電話をかけることができます。
電話番号が画面に出てこないので、番号を見ることもありません。つまり電話番号を覚えるためのトリガーが何もないのです。
私たちが電話番号を覚えられなくなったのは互換を全く使用しなくなったというところに理由があるのです。
ここまで見てきたように、私たちは五感でえた情報を一旦分解し、電気信号にして脳に送ります。
脳はそれを再合成してくれるため私達は色々なものを感じることができるのです。
ですからこれらの信号一つ一つの通りを良くしていくと、脳へ信号がスムーズに渡るようになります。これが記憶力アップにつながるのです。
曇ったメガネでは物がはっきり見えないため、見る前に眼鏡の曇りを取る必要があります。
川村明宏(かわむらあきひろ)氏の ジニアス速読術では、メガネのくもりを拭うようなものと言えるでしょう。現在の記憶術では、「視覚」「聴覚」ばかりを使う傾向があります。
しかし私達の記憶は他の感覚の中にも格納されています。「味覚」「嗅覚」「触覚」ですがこれなの感覚が記憶術に利用されることはほぼありません。
皆さんは是非五感を全て使って物事を記憶する癖をつけてください